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メディケアコラム

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生きていくうえで欠かせない三大栄養素

私たちが生きていくために欠かせないもの、それが三大栄養素です。
脳や体のエネルギー源になる「炭水化物」、体をつくるのに欠かせない「たんぱく質」、
脳の機能やビタミン運搬の役割を持つ「脂質」。
三大栄養素は、いずれも健康のためには絶対に欠かせないものばかり。あらためて、
これらについて知ったうえで、4群食事法に取り組んでいただきたいと思っています。
また、この三大栄養素にビタミンとミネラルを加えたものが、五大栄養素です。ビタミ
ンとミネラルについては、次の項でお話しします。

【三大栄養素とは】
〈炭水化物〉
ご飯やパン、麺類、芋類に含まれていて、体や脳のエネルギー源になります。体内で糖質と
食物繊維に分けられ、糖質はブドウ糖に変わって、重要なエネルギーになります。
脳や神経系にとっては糖質だけがエネルギー源。糖質不足は脳機能の低下を招きます。
糖質がエネルギーに換わるために必要なのが、「ビタミンB1」。これが不足していると、
エネルギー不足になって、疲れやすくなります。
ビタミンB1は、穀物の胚芽や外皮に多く含まれます。白米より胚芽米や玄米、小麦粉
なら全粒粉のように、精製していない穀類を食べることで、不足しがちなビタミンB1を
簡単に摂取することができます。
また、ブドウ糖の一部は肝臓にグリコーゲン(糖質の貯蔵庫。必要なときにすぐに分解して
糖質となり、エネルギー源として使える)として蓄えられます。それでも余ってしまうと、
ブドウ糖は中性脂肪となって、全身の脂肪組織に貯蔵されてしまいます。糖質を多く摂ると、
各種の内臓に脂肪が貯蔵されて、肥満につながります。

〈たんぱく質〉
肉や魚、卵、大豆に多く含まれていて、私たちの体を構成している主成分です。筋肉や
血液、内臓、爪、髪、皮膚まで、体のすべての部分をつくり上げています。また、
ホルモンや酵素をつくるためにも必要です。
食べ物から摂取したたんぱく質はアミノ酸に分解されて、小腸から吸収されます。
全身へ送られると、それぞれの組織に応じたたんぱく質へと姿を変えて働いてくれます。
また、古くなったたんぱく質は、アミノ酸に分解されて血液中に放出されます。そのうち、
肝臓で再び、新しいアミノ酸に生まれ変わるものが8割。残りの2割は、
水とアンモニアに分解されて尿中に排泄されます。
炭水化物や脂質が不足しているときには、エネルギー源にもなります。炭水化物や脂質を
制限するダイエットをする危険性は、ここにあります。エネルギー源として作用する必要が
出てきてしまうため、たんぱく質が本来の仕事をできなくなってしまい、体の組織を
新しくつくり替えることができなくなるのです。

〈脂質〉
大豆やオリーブ、コーンなどの植物油、肉や魚に含まれています。炭水化物やたんぱく
質よりも、効率よくエネルギー源となってくれます。また、体温の維持や食べ物の消化・
吸収、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きもしてくれます。
臓器や神経、骨を守る役目もあります。
他の栄養素と同じように、多過ぎても、少な過ぎても困るのですが、脂質の摂り過ぎに
は特に注意が必要です。脂質の摂り過ぎから起こる生活習慣病は、あらゆる病気への引き
金になってしまうからです。
大切なのは、良質の脂質を選んで食べること。
青魚やくるみに含まれる「オメガ3脂肪酸」にはコレステロールや血圧の改善に効果があります。
一方で、バターやラードにはコレステロールを悪化させる飽和脂肪酸が大量に含まれています。
もう一つ、知っておいていただきたいのは食べ合わせです。食物繊維は、脂質に含まれ
るコレステロールの吸収を抑える働きをしてくれます。ですから、コレステロールの多い
食事(玉子、魚卵、肝、レバー、内臓ごと食べる魚など)のときには、食物繊維を多く含
む第3群(野菜や海藻類)を一緒に食べるようにしてください。


※この記事は、メディケアダイエット代表岡田眞の著書「太らない体質は食事がつくる」
 (2014年)をWebにて転載したものです。

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