メディケアコラム

【管理栄養士監修】実はご飯より太らない!パスタダイエットの効果と方法、注意点を解説

ダイエットの天敵と思われがちな炭水化物。食事から余分な主食を減らすことで、カロリー制限を行っている人も多いでしょう。ですが、炭水化物の中にも太りづらいものはあります。
 
そのひとつがパスタ。高カロリーな印象も強いかもしれませんが、実は「パスタは太る」という常識は間違い。食べ方やレシピを工夫するだけで、ダイエット食として取り入れることさえ可能なのです。
 
今回は、当院の管理栄養士監修のもと、近年注目を浴びている「パスタダイエット」の効果と方法、注意点を紹介します。
 

実は脂肪になりづらい!パスタダイエットの効果

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さて、本来なら高カロリーで油も多く使用するパスタ。なぜダイエットに向いているのでしょうか。まずはパスタダイエットの効果を解説します。
 

1. GI値の低い食品のため、血糖値の急上昇を防止できる

パスタはGi値の低い食品です。GI値とは、血糖値の上昇を示す数値のことで、食品を摂取してから2時間以内の糖濃度を測ります。GI値が高いほど血糖値の上昇は急激になり、GI値が低いほど緩やかになります。
 
そして、血糖値の急上昇は肥満のもと。なぜなら、インスリンと呼ばれる物質の過剰な分泌を引き起こすからです。すい臓から分泌されるインスリンには、体内の糖質をブドウ糖に変換し、エネルギーとして消費させたり、内臓に貯蓄させたりする働きがあります。一方で、蓄えきれなかった糖質を脂肪に蓄積させる作用もあるため、血糖値の急上昇は脂肪の増加に繋がってしまうのです。
 
そんな中、パスタのGI値は65。白米や食パン、うどんの80〜90と比較すると、これはかなり低い数値です。そもそも「炭水化物は太る」という常識の裏には、高カロリーなだけでなく、平均的なGI値の高さも理由として存在しました。つまり、GI値の低いパスタを主食として食べるだけで、必然的に高GI食品の摂取量を抑制できるというわけです。
 

2. よく咀嚼することで満腹中枢を刺激。その他、ダイエットに有効な成分も

その他の麺類と違って、モチモチとした弾力のパスタはよく噛まないと食べられません。人間は咀嚼することで満腹中枢が刺激されるため、パスタを食事に取り入れると、食事制限中の食べ過ぎも防止できます。
 
また、パスタにはたんぱく質、ビタミンB2、鉄分やカルシウムといったミネラルなど、ダイエットに効果的な成分が多く含まれています。意外に思うかもしれませんが、食物繊維も豊富なので、便秘によるポッコリお腹にお悩みの人にもおすすめです。
 

食べ方をひと工夫するだけ。パスタダイエットの方法

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パスタダイエットの効果を理解したところで、ここからは具体的な実践方法を紹介します。基本的には主食をパスタに変更するだけですが、配慮するべきは食べ方です。食べ方を間違えると、やはり高カロリーの食品なので、肥満の原因にもなりかねません。
 

1. 一緒に赤身肉を食べる

パスタはたんぱく質の豊富な炭水化物。そこで、同様にたんぱく質の多い赤身肉を食べることで、より摂取量を増やしましょう。たんぱく質は筋肉を作り、基礎代謝を高めてくれるため、脂肪燃焼しやすい体質作りに役立ちます。
 
「高カロリーのパスタに肉を組み合わせて平気なの?」とも思ってしまうところですが、基礎代謝の向上によって食後のエネルギー消費も促進されます。さらに、食事の前後に運動を行うと効果も倍増するでしょう。
 
あえて赤身肉を選ぶのは、脂身が少なくて低カロリーであることと、脂肪をエネルギーに変える「L-カルニチン」という成分を豊富に摂取できるから。鉄分の含有量も多く、非常にダイエット向きのお肉なのです。
 

2. 具材は野菜類、魚介類を中心に

パスタダイエットの肝とも言えるのが、具材の選択です。低カロリーな野菜類やキノコ類を中心に選びましょう。ビタミンなどの不足しがちな栄養素を摂取できるのはもちろんのこと、食物繊維が腸内環境を整えるため、便秘解消も期待できます。
 
また、エビ、イカ、アサリ、白身魚、お手軽なノンオイルのツナ缶など、脂質の少ない魚介類もおすすめです。逆にベーコンやひき肉といった高カロリーの具材は控えてください。
 

3. クリームソースは控える

パスタソースの選び方も重要です。避けたいのはクリーム系のソース。バターや生クリーム、チーズなどの油脂類を原料にしているため、どうしても高カロリーになってしまいます。
 
一方で、推奨したいのはトマト系のソース。油脂分を少なく済ませられるほか、ビタミンやリコピンといったダイエットに有効な栄養素も十分に摂取できます。
 

4. よく噛んで食べる

先ほども説明した通り、よく咀嚼して食べることで満腹中枢が刺激され、空腹感を抑制できます。モチモチとしたパスタの食感を楽しみながら、よく噛んでゆっくりと味わってください。早食いは血糖値の急上昇を招くため、時間をかけて食べることはダイエットのルール。
 

5. 食べる順番に気をつける

一口目にパスタを食べるのはNGです。いくら比較的GI値の低い炭水化物とはいえ、血糖値の急上昇を引き起こしてしまいます。
 
まずは食物繊維の豊富なサラダ、または体を温めるスープから食べてください。次に肉や魚、大豆製品、卵といったたんぱく質を摂取しましょう。主食は最後に箸をつけるのが、いわゆる「食べる順番ダイエット」の約束事でもあります。
 

6. 旬の食材を取り入れる

また、パスタに旬の食材を取り入れるのもおすすめです。美味しく食べられるのはもちろんのこと、旬の食材は最も栄養価の高まった時期に収穫しているので、健康への好影響も期待できます。
 
ダイエット中だからと限られた食材ばかり摂っていては、栄養バランスも偏り、痩せづらい体になってしまいます。季節の味覚をしっかりと楽しみ、ストレスのないダイエットに取り組みましょう。

ダイエットにおすすめな旬の食材は以下の通り。

  • 春:三つ葉、キャベツ、たけのこ、しらす、あさり、ワカメなど
  • 夏:枝豆、おくら、トマト、アジ、スズキ、タコなど
  • 秋:なす、人参、きのこ類、鮭、サバなど
  • 冬:カリフラワー、ねぎ、白菜、タラ、カニ、牡蠣など

生活習慣病のリスクも…。炭水化物を抜く危険性

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最後に警鐘を鳴らしたいのが、食事から炭水化物を抜く危険性についてです。仮にパスタダイエットを実践しない人も、完全に炭水化物を抜くのだけはやめてください。
 
炭水化物を極端に摂取しなくなると、健康にさまざまな悪影響を及ぼします。脳の集中力が低下したり、疲労を感じやすくなったり、生活習慣病のリスクも高まってしまいます。
 
そもそも炭水化物に含まれる糖質は、本来なら体のエネルギーになるもの。これが低下すると、体はエネルギー不足を補うために筋肉を分解し、糖質を生み出そうとします。結果、筋肉量の減少によって基礎代謝も落ち、太りやすい体質になることも考えられます。
 
当院では、「正しい食生活を営めば、自ずと痩せていける」という方針もと、食事制限ではなく食事改善を提案しています。ダイエットは見た目を美しくするだけでなく、体を本来あるべき健康状態に近づけるのも目的なのを忘れてはいけません。極度な炭水化物制限は控えるように心がけてくださいね。


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